Skyler

ダウンサイズのSkylerのネタバレレビュー・内容・結末

ダウンサイズ(2017年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

スウェーデンではマウスによる身体縮小化実験が成功し、そのご人体実験も成功。

約20年後には人口の3%程度がダウンサイズ(縮小化)し、ニューメキシコ州に作られた、レジャーランドで生活するようになっていた。

医学療法士の主人公ポールは、医者になる夢を諦め、母の介護、経済的に余裕がないため未だ生家で暮らす、妻に贅沢な生活をさせてあげられない不満を抱えていた。

そして妻と共に、豪邸に住みレジャーランドでの贅沢な人生を選択をするポールとオードリー。

一緒に施術室に行きたいと申し出る2人に、1人ずつしか行けないと言われ、ポールが先に手術を行い無事に成功する。

その矢先、実は妻が考えを変え、元の世界に戻った事を知らされる。

これが前半のストーリー。

念願だった豪邸に住み、経済的には裕福な暮らしになったが、妻とは離婚、孤独を埋めるため別の女性と食事をしたり、上の階宅のパーティに参加したりと楽しさを探すが心は満たされない。

そんな時、ニュースで見たベトナムの反政府活動家だった義足の女性と知り合う。

彼女を通して、誰もが裕福な生活をしていると思い込んでいたレジャーランドにも、亡命、その他の社会的弱者層ら貧困層が存在する事を知る。

彼女と共に、貧しい人たちとの生活を共有しながら恋愛感情も芽生えて行く。

他のレビューにあるように、前半は少し間延び感はあっても、設定も演出も面白い。

後半は、前半からは全く予想だに出来ない展開になっている。
それが面白ければなんの問題もないけど、面白くない。

恐らく、監督が描きたかった
⚪︎一人一人が環境問題を意識し、今できる事をやっていこう
⚪︎幸せは決して遠くにあるものではない
現在の自分の幸せを見つめ直そう
⚪︎他者を幸せに貢献することは自身の内面を満足させる
事は、きちんと伝わっている。

だけど、描き方が面白くないし、
多くの人が求めていたものは、完璧との触れ込みだったダウンサイズの欠点やそれにより、普通サイズの世界がどうなったのか?という所だと思う。

監督の主張が正論で、価値あるものだとしても期待を裏切られた観客には不満が残る。

何故なら、ポスターやCM(私は見ていない)では完全にコメディを装って集客してしまったから。

一番やっちゃいけないことだったね。

最も気になったのは、

マウス実験が成功してほんの20数年の間に、小型化された家、家電、車、生活用品、電気、ガス等のライフラインの設備が完璧に出来たなんてあり得ない気がする。
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