ジャッキーケン

キャノンフィルムズ爆走風雲録のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

3.5
80年代ハリウッドを支配したイスラエル人監督コンビによる伝説的映画会社キャノンフィルムズの設立前、全盛期、衰退期を描くチャールズブロンソン、チャックノリスに最大のリスペクトを寄せるドキュメンタリー!

ドキュメンタリーブームが来てるから本作も鑑賞!

秘宝チルドレンにオススメドキュメンタリーの一つで今でこそハリウッドはキャスト、スタッフに多人種を盛り込み白人上位社会な部分は昔より薄れてきてはいるけどその昔80年代のハリウッドを支配していたのがイスラエル人監督メナヘムゴーラン(オーバーザトップ!デルタフォース!)とその相棒であり資金調達の達人ヨーラムグローバス2人の友情と決別を映す

この2人がメジャースタジオが10年かけて作る本数をたったの1年で撮りありとあらゆる手段を使って映画を売りまくる!

アクション、ホラー、ソフトポルノとなるべく低予算で数だけ量産しているからもちろん評論家からはそっぽ向かれてはいるがこの2人がいなければチャールズブロンソンもチャックノリスもジャンクロードヴァンダムも誕生することはなかった!
B級映画がいかに存在意義があるかが分かる

イスラエルでは大成功しハリウッドに進出するも海外からアメリカに送金することのできないシステムによって渡米時にたった500ドルを手にアメリカで大成功していくビジネスの面でも面白い
ある俳優が最初来た時はぼろ家のような事務所が次来た時にはデッケエ新築ビルになっていたと成功スピードの尋常じゃなさ

ハリウッドを支配しカンヌを支配し映画の頂点に登り詰めたその時、時代の流れかはたまたスタローンのせいか「オーバーザトップ」の大失敗によってどん底に追い込まれてしまう、それを皮切りにコンビにも亀裂が入りこの2人の物語はなんとも切ない終わりを迎えてしまう

もう当時のように年に50本も映画を撮ることはできないが再会を果たしまた映画を作ろうと誓い合うゴーランとグローバスの2人には目頭が熱くなる

エンドロールで自分たちの映画をスクリーンで鑑賞しては思い出に浸り
チャックノリスは最高!とか
ミュージカルシーンで一緒に歌い出すとか
彼らは本当に映画と結婚をした映画人であるんだなって思った

秘宝チルドレンは見るべきドキュメンタリー
チャックノリス信者は見るべき
いかに安く撮りいかに売るか映画ビジネスを学びたい人にもオススメ