イーサンホーク…
本当にいい俳優さんだなー
実在するトランペット奏者、チェットベイカーの話ということですが、恥ずかしながら、わたしは全然知りませんでした…
まとめてしまえば、ただただ、トランペットを愛していた男の話ですが、…
トランペットが彼の人生のすべてで、おかしな話ですが、自分よりもトランペットが彼にとっては大事だったんです。
麻薬漬けになり、唯一愛してくれた女性もトランペット以上にはなれなかったんですよね。
顔の骨が砕けても、血の滲むような努力で這い上がる姿はどこか「セッション」に似ていたような気がします。
凡人にはできないことだなー。
夢を諦めた父親の分まで、責任を背負ってしまったのかもしれないなと。
初めて父親にもらったトランペットを大切にとってあるところからもそんな感じがしました。
自分より大切なものが奪われた時、人の心はきっと壊れ、身体はあっても、心は死んでしまうんだなと。
血を吐きながらも、バスタブの中で練習を続けるチェットを見ていて苦しくなりましたね。
正直、終盤までは評価は3.0ぐらいでした。
可もなく不可もなく。
ただ、最後の10分。
とにかく切ない。
どんでん返しとかじゃないんです。
ただ、とにかく切なすぎる。
こういう、胸を締めつける終わり方は切ないけど、好きです。
何も知らなかったわたしの心に"チェットベイカー"という名前が刻まれた日です。