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ブルーに生まれついてのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)
3.5
ブルースやファンク、ソウル、R&B、ヒップホップなどは黒人が開発した音楽で、その特徴はグルーヴに重きを置いた形態でありジャズにおいても同じ。
上記ジャンルの中で白人が演奏をし人気を博したバンドも多いが、その場合はその歪んでアフリカの民族音楽がルーツである漆黒のニュアンスよりも、クラシックがルーツの綺麗で整合性がありメロディアスな旋律という特徴が指摘できると思う。
ジャズの世界において、その歴史上、それまでの大衆向けで分かりやすい音楽ではなく、ドラッグと共にスピードと理論や進化を重きにおいたビッバップというシーンにて活躍した白人ミュージシャンは少なく、マイルスを頂点とした中で特に有名なのがビルエヴァンスとチャットベイカーだと認識する。
この映画で語られているのは、どうもそういう白人視点のニュアンスで「黒人至上主義のジャズ界でも白人の天才がいたのを知ってもらおう」みたいな風にしか感じられないばかりか、チェットの持つ音楽の素晴らしさや苦悩、または幼少期や中年期の事は語られず、ただただドラッグにハマって結局抜けれなかった、というだけのジャンキーの末路を描いたつまらない映画になったと思います。
DVDの売り文句であったイーサンホークの演技が素晴らしいとかも特になし。
しかし、今「マイフーリッシュハート」を観た後だと「脚色」といつ意味合いに「映画を面白くしよう」という意思が見えたり、順調にいってた頃からドン底へ、そして復活までの中期に絞った出来事にフォーカスした事は、映画の持つテーマ性やメッセージ性は褒められた内容では無いものの、評価は出来るかなぁ、と思い、ちょっと点数を上げました。
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