すごくよかった。エンドロールで自然と涙が溢れてきて、本当にこの映画に出会えてよかったなと思いました。オススメしてくれた方々、ありがとうございます。
ある老婦人が完璧なお悔やみ文を書いてもらうために訃報ライターに生前に完成させるように依頼するというお話。
あらすじ通り、かなり変わった話でした。訃報を生前に書いてもらう、それも自分が望む嘘偽りのない完璧なかたちで。
この老婦人にはやり残したことがたくさんありました。完璧なお悔やみ文にするため、という不純な動機ではありますが、それを次々とこなしていく彼女の怖いもの知らずさには驚きました。
自分で何でもできて他人にも言いたいことは言って、正直かなり鼻につくタイプの人。でも観終わった後には、彼女になんだか愛着を持てるようになっているんです。
それは彼女の発する言葉の重みでした。
「いい1日ではなくて、意味のある1日を。」私はこの言葉が好きでした。
どの彼女の言葉にも、誰かの背中を押すような、そんなあたたかさがありました。言い方は悪くても、彼女はその人のために、その人の可能性を信じて、助言し続けていたのだと思います。
自分が何をしたいのか、どういう自分でいたいのかを知った上で充実した人生を送るのは、とても難しいことです。
人生やりたいこと全部やっていたら、時間なんて足りない。だから見極めるべきなんじゃなくて、行動すべきなんだ。無駄にしている時間なんてないんだ。そういうパワーを彼女から私は感じました。
こんなに心に残る映画になるなんて私は思っていませんでした。今はもう一度観たい。ただそう思います。
