キッチー

あなたの旅立ち、綴りますのキッチーのレビュー・感想・評価

あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)
4.3
最高のおくやみ記事に欠かせない4つの条件
1 家族や友人に愛される
2 同僚から尊敬される
3 誰かの人生に影響を与える
4 人々の記憶に残る
(公式HPより)

薬を飲み間違えて病院に運ばれたハリエット(シャーリー・マクレーン)は自分の人生が残り少ないことを感じ、たまたま目にした新聞のおくやみ記事を見て生前におくやみ記事を用意することを思いつく。
彼女は記事を書いた記者のアン(アマンダ・セイフライド)に会いに行き、自分のおくやみ記事を強引に依頼。関わりがある人たちのリストを渡す。
しかし、ハリエットが完璧主義者ゆえに周りを敵にして生きてきたことが、徐々に明らかになり、依頼されたおくやみ記事の作成は難航することに。困ったアンは、ハリエットと行動をともにすることで、材料を集めようとするのですが...

我が儘なハリエットと生まじめなアンの取り合わせが面白い。最初は対立している二人が徐々に心を開いていくところ、少女のブレンダ(アンジュエル・リー)も加わって人生のワイルドカードを探していくところ、良かったです。

ハリエットが古いレコードを持参し地元のラジオ局でDJをするシーンもありますが、この映画では全編にわたり沢山の音楽が使われており、心地よさを演出してくれました。

シャーリー・マクレーンは我が儘だけど行動的なハリエット役でしたが、上品さもあり、かわいいおばあちゃんでした。
『アパートの鍵貸します』で可憐なエレベーターガールを『愛と追憶の日々』で宇宙飛行士との恋を、そして今作...
等身大の女性を素敵に演じますよね。
アマンダ・セイフライドは『ジュリエットからの手紙』でもそうでしたが、知的で成長していく女性が似合います。ハリエットに振り回されながらも、彼女から学び、成長していく女性はまさにはまり役でした。

全然ストーリーは違うけど、若者が年長者から何かを学ぶところ、デ・ニーロとアン・ハサウェーの『マイ・インターン』を思い出しました。

こういう作品、大好きです。
キッチー

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