くりふ

ワイズマンとのピクニックのくりふのレビュー・感想・評価

ワイズマンとのピクニック(1968年製作の映画)
3.0
【ディストピアの休日】

あるじ不在のピクニック。だから、モノたちは勝手に動き出す。楽しもう…としているらしい。

やっぱり、共産主義が奪う主体性のことを言い残しておきたいのかな、とはおもう。

でも、この明確なオチは却って、冷める。

このオチなら、ない方が、ずっとオソロシイ映画に留まっていられると感じる。

だって、あるじが居ようが居まいが、システムは生きているということで、それは言わばリビングデッドなのだがそういう姿として、それを共産主義と呼ぶなら呼ぶで、永遠に続くってコトでしょう?

今回は再見だったが、前回から時間が開いており、オチはすっかり忘れ、ないものと思ってゾクゾク怖がっていたので…自分でも驚くほどガッカリな後味でした。シュヴァちゃん映画なのに!

ワイズマンと言われると、そこにも意味を見出しそうになるね。

<2024.8.5記>
くりふ

くりふ