こたつムービー

ルームのこたつムービーのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
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5歳のバースデイ
ネズミ
天窓
布団につけるゲロ
カーペット
トラックから見た青空
有能な婦警
ジャックと話さないじいじ
レオと犬
母から若い女に戻りつつあったブリー
LEGO
友達
髪の毛に宿る力(ジャックと豆の木)
ばあば
さよなら椅子二号


太く強い映画だった。
一歩でも間違えると闇。
そんな「外の世界」と言うタイトロープ。
一歩でも踏み外すとジャックもラーソンもどん底の後世が待っている、その危うすぎるリアルタイム感に目が離せない。

ゆえに犬の散歩者も、
あの婦警も、医者も、ジョアンアレンも、
近所の子供も、レオと犬も、沁みる。

無理もなく、母親と同化していたジャック。彼が「友だちと遊んでくる」という時の感動ったら。
撮影は素晴らしく主観映像も忘れ難い。

脱出ミッション娯楽を鼻で笑う、二部構成の力強い映画。むしろ脱出のあとがメインであり人間の尊厳を問い再生を見つめる。

「誰も知らない」の凍てついたジャーナリズムというよりも、オレはこの映画の寓話性に「ラブリーボーン」や「この森で天使はバスを降りた」の読後感を思い出した。

だって爽やかなんだもん

超絶重い話を爽やかに抜けるこの演出力は並大抵じゃない。