オーウェン

ルームのオーウェンのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
4.2
ある意味衝撃的な設定だが、実は成長のために不可欠な出来事が散りばめられていると思った。

最初随分と暗がりの部屋で暮らす母と子供。
それが次第に家の中でしか二人は生活していないことに気付く。
実は二人は夫に監禁されており、母は7年目。息子は埋まれて5年間外の世界を見たことがない。

部屋の中で終わる映画ではなく、中盤部屋から二人は外に出る。
そして映画の主題はここにある。
つまり適応という点だ。

息子は部屋の中が世界であり、そこから広がった知らないことに対して、いかに接していくのか。
そして母親も現実の生活にすんなり戻れるのかどうか。

主演のブリー・ラーソンも上手いのだが、個人的には子役が非常に上手く、よく見つけてきたなというくらいな純粋さと子供っぽさが見事に両立している。

母が幼い子供を守っているという見方だが、実は親の方が子供に救われているという部分が必ずある。
実際に同じくらいの子供がいる親がみたら相当な感情移入をするのだろうか。
オーウェン

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