OSHO

ルームのOSHOのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
4.1
子どもは素直で柔軟。
でも、大人は…

産まれてから5歳まで一度も部屋から出たことのない男の子。母と2人きりの生活。
電気ガス水道は使えるし、テレビは見られる。週に一度、謎の男が食料を持ってきてくれる。でも、子どもはこの閉じ込められた空間しか知らず、外の世界があることも、他に人間や動物がいることもわかっていない。



以下、ネタバレあり



誘拐犯が、17歳の女性を拉致、監禁、それから7年間、ずっと監禁されたまま。子どもは誘拐犯がその女性に産ませたもの。

24歳になった女性と5歳の子は、なんとか部屋からの脱出に成功する。
そして、警察や病院や教育機関、女性の親などに助けられる。

部屋の外の世界があることすら知らなかった5歳の子が、必死に新しい社会に順応しようとしている姿に感動。

一方、24歳になった娘とその親の人間関係は上手くいかない。
7年間の拉致、監禁の影響が影を落とす。
家族がギスギスしている原因は、拉致、監禁した男なのに…
その辺が観ていて、哀しい気持ちになった。

薄暗い部屋からはじめて出て、眩しい風景を子どもの視点から映像化していたのも良かった。

似た映画はあるけど、ここまでどストレートに拉致・監禁を扱った映画はなかったのではないか。観てよかった映画でした。
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