このレビューはネタバレを含みます
見ていて苦しかったけど、いい映画。
外の世界を知る彼女にとって絶望的で異常で息苦しい“へや”の生活の中で、自分の子供を出来る限りまともに、心身共に健康に育てようと生活する彼女の強さに胸を打たれた。
脱出後、“へや”しか知らないジャックがどうやって外の世界に順応するかを心配しながら見たけれど、本当は元の生活を持っていた彼女(母親)の方が乗り越えなければいけない事が多いという事実にはっとした。よく考えたら当たり前なんだけど。
ジャックが現時点で救われているのは、まだ幼かった事と、母親にちゃんと愛されていた事だと思った。あと、家族がみんな愛情深かったこと。
(あまり考えたくないけど、多分彼が本当に苦しいのは、大きくなって自分が生まれた経緯を知る時だろうとも思うし)
外の世界に戻ってから、彼女に降りかかる問題と、抱く沢山の感情がきちんと描かれているのがとてもいい。
あと、新しい家族(レオと犬)にも救われる。