いなぷっと

ルームのいなぷっとのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
4.0
・あらすじ
ある所にポツリと納屋が建っていた。そこには、5歳の子供ジャックとその母親が住んでいた。住んでいたというより、誘拐犯に監禁されていた。実はジャックは生まれてからずっとこの納屋で生活をし、監禁されていることから納屋の外の世界を全く知らないのである。ジャックの生活の基準は、この納屋での暮らしで、それ以上の生活もそれ以下の生活もないものだと思っている。そんなある日、母親はついに脱走することを決心する。せめてジャックだけでも。チャンスは誘拐犯が食料を調達する時のみ。その瞬間だけドアが開くので、ジャックが死んだと見立てさせ、誘拐犯が病院に連れていかせることを母親が自ら計画。結果、ジャックだけは納屋から出ることができた。さらに、ジャックが周りに助けを求めたことによって、誘拐犯は警察に捕まり、警察の捜査から母親も納屋から救出された。以後、母親の親の家で2人は生活をするのだが、ジャックにとっては生活の急激な変化に、そして母親のこれからの生活に対する葛藤に、2人は多くの悩みを抱える。時には2人がぶつかることも、、。果たして納屋の外界に降り立った2人はどんな生活を送るのだろうか。

・感想
子役の演技にまず魅了された。本当の世界を知ったときの目力、純粋そのものだった。最初は母親目線で、どう子供を宥めるのか観ていたが、脱出してからは子供の立場で観ることになった。全部がナニコレ状態で戸惑う姿は、そりゃそうなるよなと同情するものばかり。また、変わったのは世界だけでなく、母親の心境(どうやってジャックを育てればいいの、、?)もであることから、ジャックと母親の接し方にも変化が表れていた。母親のプレッシャーはそうそうたるものだっただろう。でもジャックに本当の友達が出来た時はどこかほっとした。人から人間になった瞬間だと思う。親子の暖かみ、世界は広いからみんな急かすという言葉は、考えさせられた。本当にやるべき事をやってるのかなって。
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