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ボブという名の猫 幸せのハイタッチのtjZeroのレビュー・感想・評価

3.7
小学生の頃、叔母の一家が隣に住んでいました。
旅行の間の飼い🐱の世話を頼まれて、自分が独りでその家に泊まることに…。
🐱と遊ぶのを楽しみにしていたのですが、まったくなつかず、警戒して隠れてばかりでした。
その夜、天候が荒れて⚡がゴロゴロ鳴り出します。
なかなか眠れないでいたところ、廊下をタッタッと走る足音がして、何かがベッドに飛び乗ってきました。
そう、🐱です。⚡を怖れて震えながら、こちらに身を寄せて丸くなっています。
自分を頼るその姿に励まされ、その後は朝まで安眠することが出来ました。

それ以来、自分は断然🐱派です。
なのでこの映画、キラいになれるわけがない。

薬物依存から更生中の、ストリート・ミュージシャンのジェームズが、トラ猫のボブと出会ってから、人生が好転していくお話。

特に印象的だったのは、独りの時は実に冷たく感じられたロンドンの街が、ボブと一緒に居ることで、あたたかく迎えてくれるようなフレンドリーな空気になること。
その描き分けが出来ている時点で、この映画は成功しているなあ、と思いました。

映画前半のジェームズのように、孤独や貧困に苦しむ方々にも、どうかぜひ、世の中とつないでくれるボブのような存在に出会うことを励みに、サヴァイヴしてもらいたいと思います。
信じられる理由はあります。この映画は実話ですから。
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