オリオンの息子

海すずめのオリオンの息子のレビュー・感想・評価

海すずめ(2016年製作の映画)
3.6
豪雨の中、ケーブルTVで鑑賞。

最近、地域復興とか町おこしを題目にした作品をよく見かけるが、単
に地元に媚びているだけのものが多い中で良くまとまった佳作と思う。

本作品は、比較的脚本がしっかりしており、キャスティングも成功している。
武田梨奈はアクションから、OLまで役幅の広い女優であり、こういった都会で頑張ったが、挫折して帰ってきた地方女子の役柄にぴったり!
お酒を飲まなくても、キレイな食べ方のできる役者は貴重。

岡田奈々はお母さんになっても、アイドルなのにはびっくりぽん!

図書館に併設した自転車課なんてありえない設定を妙に納得させる脚本と演出にも感心した。
嫌味なく、宇和島ブラボーになっているのは好感が持てる。

地域振興とやらで行政から資金を出るのを当てにして、くだらない企画を提出する方たちには是非参考にしていただきたい。

ひとつ苦言を呈したいのは、図書館を舞台にした設定なのに、古文書を探す時、フェリーから古文書をかざす時の、本の扱い方が雑なのにはびっくりした。とても本好きとは思えない。