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ザ・ダンサーのJIZEのレビュー・感想・評価

ザ・ダンサー(2016年製作の映画)
3.0
モダンダンスの先駆者をフォーカスした作品。主に主人公ロイ・フラーの崇高な精神構造とアーティスティックな側面が観る者を圧倒させる。容姿端麗で手足が長けているわけでもない己の感性のみで業界を伸し上がってきた彼女に待ち受ける運命は…芸術性溢れ踊りが愛欲をも誘う台詞を担っている。事実重視の劇映画というよりかは真っ正面から向き合う同じ人間としてバイタリティの凄味を痛感する。

例えれば「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を彷彿とさせる奔放さと独自的な輝きは観る者へ訴え掛ける。作品の大部分は主人公の苦悩でちょとした仕草や態度で場内を一蹴する様は時代の革命家と言えよう。路地裏でオンナ同士が唇を交わす場面などローズ・デップが可愛かった。表現で革命の新たな風を吹き込ませた一人の女性が示す無類の衝撃作だ。
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