タコさんウィンナー

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のタコさんウィンナーのレビュー・感想・評価

4.1
「ローマの休日」などの脚本を執筆した売れっ子脚本家・トランボ。彼の波乱の人生を映画化した一本!

トランボは共産主義者だったため弾圧を受け、ハリウッドのブラックリストにのってしまうのですが……この男、そんなに簡単に折れる男ではありません。彼は偽名で名作を執筆しまくります。アカデミー賞を受賞しても表彰台に立つのは別の人。それでも彼はありとあらゆる手を使い、作品を書き続け、自分を締め出そうとするハリウッドの体制と戦い続けます。
その姿……めちゃくちゃ熱かったです!

しかもこういう実話を基にした映画だとよくある「キャラが弱くて退屈」という現象が全くない!(笑)
トランボはじめ登場人物の半分くらいが、現代の人がきいたら「おいおい、そんな煽り文句飛ばして大丈夫かよ」とツッコミたくなるような強力なキャラ。「ああいえばこういう」やつらのちょっとおしゃれでかなり無茶なやりとりが結構おもしろかったです。トランボの才能・努力・工夫を見せつける様々な仕事こなし描写もおもしろい。(家族総動員で仕事の処理したり)

主人公に魅力があるからこそこの映画はとてもつらいし、最後のカタルシスも大きいです。もちろんこの映画の描かれ方は一面的かもしれません。ですが、やはり、映画としておもしろかったです。

ちなみに一番笑ったのはB級映画会社の社長がブチギレるシーン。社長のキャラがめちゃおもしろいのでぜひ!(笑)