脚本家好きな私としては、最高の作品でした。
共産主義だった為にアカとそしられ、業界から干されたアカデミー賞ノミネートの凄腕脚本家ダルトン・トランボ。
それでも生活のためにいくつもの偽名を使い分け、二束三文でも書きまくった。正に脚本家が天職だった男の奮闘記。
印象に残っているシーンや台詞がとても多くある大好きな作品。
バスタブに浸かりながらタイプライトしまくるシーンはデフォルトだけど、仕事がマックスの時は更に興奮剤を服用してハイにして書いてる姿は、ウルフオブギャングストリートさながらだった。
脚本家仲間に安仕事を仲介する時に「俺はピューリツァー賞もとったんだぞ」と言われ、「そんなのここにいる皆とってる」というシーンが大好き。
それほど政治主張の弾圧は凄まじく、それでも決して意思は折らない男達。
「だからこそ、書かなきゃならない」ここで権力になびくなら脚本家なぞをやる意味がない。という気概が伝わってくるのが本当に胸アツだった。
本作を観てから、別名義でアカデミー脚色賞を取った「黒い牡牛」を観るとめちゃくちゃ泣く。