マリメッコを創業したアルミ・ラティアが、高い美意識を持ち、理想があり、仲間思いで孤独でもあったというのはわかりましたが、どうしても彼女のヒステリックなところばかり目についてしまいました。
本作は、アルミ・ラティアを描いた演劇、という形をとっていて、女優と監督が、アルミについて話し合う場面がいくつか出てきたりしましたが、そんなんじゃなくて、彼女の成功と孤独を単純に描いてほしかった気も…。ファブリックを売るために最初にショーをしたあたりは良かったけど、その後アメリカでどうやって売れたかとか、デザイナーたちとの話もなかったし。
ただ、彼女はフィンランドでは、そんなことを単純に描けるような存在ではないのかなとも、この不思議な映画を観ながら思っていました。
洋服の色彩は美しかったですし、最初のお披露目ショーはとても素敵でした。本当にあんなショーだったのかな。
「マリメッコ」とアルミがファブリックの名前を発表したとき、夫が「田舎くさいよ」といったのも印象的。マリメッコという北欧風の可愛らしい響きが海外ではうけたのでしょうし。