このレビューはネタバレを含みます
詩人かぶれのレミが女を引っ掛けようとするお話。恐らく南仏?風景がとても美しいですが、画の美しさは感じられず。
カメラは覚えてる限り全て固定。余韻を持たせずバシバシ切っていて、何か起こりそうで肩透かしされる感覚がが作品にとても合っているように感じました。
とにかく若々しいレミですが、青臭さがなかったのは、若さに没入するのではなく、どこか一歩引いた目線だからでしょうか。微笑ましかったです。
レミは詩人として詩作に耽るというよりも、ただ詩人に憧れているという雰囲気が自然に醸し出されていて素晴らしい。歴史上の大詩人たちも最初はそうだったのかも。いかにも若さゆえというフラれ方。直後の老人とのカットはクスリとさせられる感じもあり、最高でした。
若さを描く上でありがちな痛々しさは全くなく、といって道化を観ている感もなく、淡々と青春の微笑ましさを見せてくれる作品でした。