米粉

友だちのパパが好きの米粉のレビュー・感想・評価

友だちのパパが好き(2015年製作の映画)
5.0
この時間がずっとずっと続けばいいのに。
そんなふうに思ったのは久しぶりのことだった。
愛する彼とのデートの話?
いえ、今日観た「友だちのパパが好き」っていう現在地球上で上映されてる映画の中で一番面白い映画のことです。
ちょっとなにこれ……ハイセンスすぎて怖い怖い。
エンドロール後しばらく放心状態になった。
何てクレイジーな恋愛映画なんだ!!
まったく…大好きだぜこーゆー邦画。
俯瞰した長回しが多いこともあり、まるで他人の部屋に忍び込んで生活を覗き見しているような感覚だった。
彼や旦那の携帯を覗き見るのがやめられない女性は、ぜひこの映画でスリルを味わうといいと思う。
そうすればあなたも彼も配給会社もみんな幸せ。
最近観た「知らない、ふたり」がA面だとしたら、この映画はB面と言えよう。
“純愛”という砂糖でコーティングされていても、一口齧れば泥のような味。
恋愛は甘いものだと決めたのは広告代理店です。
いい加減目を覚ましてください。
理性でどうにかできない恋を“純愛”と呼ぶのなら、“純愛”は狂気だ。
別れてほしいと伝えたら「法廷で会おう」っていう意味不明な捨て台詞を吐かれたとしても、「君にこの曲を捧げる」といってhideの「限界破裂」を弾き語りされたとしても、それが愛ゆえの狂気なのだとしたら別におかしいことでもなんでもない。
27年の人生で目撃してきたそれら狂気の一つ一つがこの映画には詰まってた。
人間は所詮動物で、本能である性愛を倫理や社会性で縛ろうとすること自体異常にも思えてくる。
当事者は真剣でも端から見たら滑稽極まりない。
そんな恋愛のキモくて愛おしい一面を思う存分楽しめる作品だった。
恋愛のグロテスクな面をまざまざと見せながらも、それも立派な恋愛の形だと思わせてくれる優しさがあり、その器の大きさゆえ、超えてはいけない一線が分からない人が観たら危険かも…?w