怨念大納言

友だちのパパが好きの怨念大納言のレビュー・感想・評価

友だちのパパが好き(2015年製作の映画)
3.2
あぁ恐ろしい狂気の恋愛ムービー。
どっかの少女漫画の実写化のようなポップなタイトルとジャケットに騙されることなかれ。

破滅型恋愛ジャンキーによる破壊の物語であります。

痴情のもつれ、痴話喧嘩。
色恋のトラブルには痴れるという字が使われる。

甘い恋愛は人間の脳をトロトロに溶かして馬鹿にするのです。

愛に生きるサイコパスエロ眼鏡こと安藤輪子。
親友の父親にベタ惚れして、猪突猛進にアタックしまくります。
安藤輪子のビジュアルが素晴らしいですね。あれが美少女なら趣旨がブレますから。
広瀬すずでは無理です。

ブサカワ発情眼鏡こと安藤輪子の他、色々出てくるキャストに美男美女が一人もいない(失礼)!

普通の顔したおっさんとおばさんが不倫して、これまた普通の顔した奥さんと離婚して、おっさんは普通の顔した娘の普通の顔した同級生に狙われ、対してイケメンでない教師がフラれて、奥さんも冴えないおっさんに迫られる。
地獄絵図か!

いや、こと映画に関して広瀬すずだの山本美月だの橋本環奈だのを見慣れているだけで、希少性を考えれば異常なのはあちらか。

普通の男女による愛憎の怨念デスマッチこそ、現実として何処かで起こっている。

異常性欲を携えて暗躍する安藤輪子は確かに美少女ではないけれど、あれだけ迫られると情がわくのもわかる。

作中でも触れられていますが、この淫乱無職は恋愛に割けるエネルギーがとんでもない。
人を好きになれる度合い、恋愛にかけられる熱量、これらには個人差があって、信仰にも似た眼鏡女の盲信は恐怖!

色んな人が不幸になりましたけど、最後あの二人は幸せなんですかね。
あの子宮に脳ミソセットした色欲蛇女のこと、また別の誰かに一目惚れして何処かへ行ってしまいそうな…。
怨念大納言

怨念大納言