"やあ、やあ"
親友が自分の父親を好きになったことから、家族や周囲の人間をも巻き込んで繰り広げられる恋愛模様を描いた純愛コメディー、、、
山内ケンジ監督の作品は「ミツコ感覚」以来の2本目の鑑賞。
前作よりもさらにどぎついブラックユーモア全開でとても面白い。
一見狂った人たちばかりだが、絶妙に実在感があってリアル。
滑稽な人間模様を描いたら右に出る者はいないのではないかと思わせるくらいに上手い。
"人間なんてこんなもんでしょ"と言わんばかりに、不快感と嫌悪感が観る者を挑発してくる。
危なすぎる二人の(不純な)純愛もさることながら、それを尾行する教師が何をしだすか分からないヒヤヒヤ感は、さながらスリラーかホラー映画のようだった。
遠目や長回しで撮ったり奥行きのある撮り方など、ただ役者を俯瞰で撮ってるだけのようにみせて実は結構計算されてると感じた。
この映画を観るときは、自分を人間ではない何か別の生き物だと思い込んだうえで、"ニンゲンっておかしな生き物だなー"と楽しむくらいが丁度良いのかもしれませんね。