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ノーザン・リミット・ライン 南北海戦のIPPOのレビュー・感想・評価

4.4
物凄く良い作品で驚かされました。
監督をはじめ、スタッフ、演者の熱量と団結力が伝わります。

戦争映画…?でも舞台は2002年…ん?
と、予告編を見ても内容や背景が把握出来なかったのだけど、
見てみると、なるほどなぁ。

国民に知られずに、国民のために死んでいった若き海軍兵士たちのある日の事件を映画にしたかった という監督のコンセプト通り、2002年、サッカーワールドカップ期間中に韓国に攻撃を行ってきた北朝鮮。
海軍は、ワールドカップが最後まで無事に開催されるために、命をかけて国を守ったという事実。
21世紀の世の中において、未来ある若者が銃で撃たれて死んでゆくのだという事を、闘う表情の素顔はあどけない若者であることを、この作品は伝えてくれました。
作中の役名や設定は全て実際に亡くなられた方をモデルにしています。

主要キャスト一人一人の人間性、背景を序盤から丁寧に描き、クライマックスの戦闘シーン、さらにエンドロールまで丁寧に丁寧に作られています。

さて、内容さることながら、不思議なことにこの作品は暗い雰囲気ではなく、爽やかな印象がある。若いキャストたちの奮闘する姿が心に残る。南北の争いを、政治や権力者では無く、若き兵士の目線で伝えてくれていることで身近なものとして考えることができるかも。
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