このレビューはネタバレを含みます
【失敗の本質】
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「怪物め」
( ¯෴¯ )「私が?」
( ¯෴¯ )「なら怪物を選んだ者を責めるんだな。選んだ者たちは普通の人間だ。優れた人物を選んで、国の命運を託したのさ。どうする?選挙を禁止するか?」
「いや、あんたを止める」
( ¯෴¯ )「なぜ人々が私に従うか考えたことはあるか?彼らの本質は私と同じだ。価値観も同じ」
( ¯෴¯ )「私を撃つか?」
🔫 (′ω’ 🔫)バキュン!
……
|’ω’)ヌッ
( ¯෴¯ )「私からは逃れられん。私は人々の一部なのだ」
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前半はブラックコメディで笑えて、ラストのサヴァツキとヒトラーのやり取りは深い。想像以上に中身のある作品だった。
「笑うな危険」とあるけど、笑いの本質ってこういう政治的なブラックジョークでしょ。
最初はヒトラーの言動に疑問は抱かず賛成気味だったのに、ヒトラー本人であると発覚してからガチで殺そうとする。これは今のドイツや世界と同じだと思う。
戦前はイギリスやフランスさえも、当然国内の貧困層もエリート層もヒトラーを支持していた。だが、手の平返しでヒトラー=歴史の絶対悪と見る(ある意味では殺す)ようになった。
( ¯෴¯ )「なら怪物を選んだ者を責めるんだな。選んだ者たちは普通の人間だ。優れた人物を選んで、国の命運を託したのさ。どうする?選挙を禁止するか?」
と、本人はそのつもりはなくても、失敗の本質をヒトラーは述べている。ヒトラーは世界一公正で近代的と言われていたドイツの民主主義において、絶対的権力を獲得した。つまり、紛れもなく彼は人々から賛同を得たわけで、そいつらやそうせざるを得なかった当時の世界情勢に問題がある。
世界情勢については、「新世界秩序」(New World Order)が機能しているのである程度解決されたが、国民(投票者)の無能さに至っては未だ続く問題だ。
( ¯෴¯ )「なぜ人々が私に従うか考えたことはあるか?彼らの本質は私と同じだ。価値観も同じ」
ヒトラー自身が自分は特別ではなく、あくまで人々の心に寄り添ったに過ぎない、と自身の政治戦略を述べている。
( ¯෴¯ )「私からは逃れられん。私は人々の一部なのだ」
そして、投票者が料理番組や馬鹿なバラエティをばかりを観たり(テレビはあくまで例え)して思考停止しているようでは、失敗を繰り返す、はたまた第2第3のヒトラーが現れるだろう、と問題提起をしている。
人類が新たなステージへと到達するには、自らの脳みそに巣食う無能さと罪を自覚し、学習棄却(かつて学んだ知識を捨て、学び直す)を通して、自己革新と合理性を追求する他ない。
ある意味では戦争も指導者選び(選挙)も失敗の本質は同じだ。