kuzira

パーティで女の子に話しかけるにはのkuziraのレビュー・感想・評価

3.9
パンクの感性が僕に宿ってなかったから
本当に違う意味でパンクしそうだったんだけど
今のご時世、自由は保障されてる気がしてならないのに無償にワーッて叫び走りだしたくなる時がきっと人間にはあって
この衝動は僕の中に存在するパンク!?ってハッとした。


僕も含めて平和ボケしてる一般人にとても色んな文化を教えてくれる映画

さすがのカンヌ招待作品で
コンテンポラリー表現、身体芸術を異星人(コロニー)の特性として描いてしまう勇気。

一般的思想を持ちながらも芸術に身を置いていた人間としては、友達に誘われてコンテンポラリーダンス公演を観にいった時に
どう見たら何が伝わってくるのかがわからず、
「圧倒されたよ!エネルギーが凄いね!」
なんてつまらない感想を言ってしまった事を思い出す

それはでも正に人間でなくて(褒めてる)
見ようによっちゃカルトっぽさというのもどこかで感じて、
動きの1つ1つが異星人を呼び起こす儀式にも見えたなぁなんてあの頃が蘇った


異星人の在り方、描かれ方もチャーミングでこれまた儚い、大好きな設定

異星人の世界にもルールや規則、違反などがあってタブーがある
なんなら人間世界よりもっと制限された枠組みで生きているなんて、それだけで感情移入、同情しちゃいますよね


自由とか愛とかって存在自体を知らなければそれ自体が普通なんですよ

そう思うとザンが起こした妊娠や投票、決意ってコロニー界を大きく揺るがす大問題であり大事件であり大大大革命なんだなぁと思った

これってかなりパンクな精神とパンクな人生で
パンクな大恋愛じゃないですか
kuzira

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