シネマJACKすぎうら

パーティで女の子に話しかけるにはのシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

3.9
結構、不思議ちゃんな雰囲気を醸すも、1977年のイギリスを舞台に、当時、一大ムーブメントだったパンクの香りがビシビシ効いた幻想的な青春ラブストーリー。

個人的には、ゴッド・ヘルプ・ザ・ガールを思わせるような、若さならではの可愛らしさやあどけなさを滲ませる乾いたカジュアルタッチが印象的。
でも、、それだけでは語りつくせない。。

「ムーン・ウォーカーズ」のようなバカバカしさ、「スイス・アーミー・マン」のような意味不明加減(笑)、「シング・ストリート」のような音楽づかい(ジャンルは少々異なる)、「グローイング・アップ」のような"こそばゆさ"。実に様々な雰囲気が入れ替わり立ち替わりで楽しい。

そんな、ある意味雑多になりがちな要素が、エル・ファニングの妖精のような透きとおった美しさの下、まとめ上げられている奇跡のような一品。

こういう映画をなんと伝えたらよいのだろう。。最後はなんとも爽やかな切なさを噴出させて終わっていく感じも秀逸。

あ、あと、、かつてパンクファンだったアナタは必見。オープニングでいきなりテンションアガリます(笑)。