emily

パーティで女の子に話しかけるにはのemilyのレビュー・感想・評価

4.0
1977年ロンドン郊外、パンクロックを愛する少年エンはもぐりこんだパーティで不思議な少女ザンと出会う。ザンは許された48時間で恋をし、パンクする・・

 パンクと規則の中で生きる異星人。真逆の世界を色彩や音楽、動きを使って時に不気味に、時にスタイリッシュに交差させ、青春の疾走感、恋愛のドキドキ感、しっかりメッセージを残してくれる。

 ザンを演じるエル・ファニングの異星人ならではの不気味な行動の数々、無表情な彼女に独自の表情が浮かび、シャウとし、二人の瑞々しい時間の全てが煌びやかで、不気味で、わくわく感が止まらない。

もちろん寄り添うパンクロックが世界観を盛り立て、ハチャメチャな中に統一感がしっかりあり、人は進化していく生き物であり、そのためには積み上げた物を時には壊す必要もあるし、犠牲になる必要もある。青春と交差しながらも、パンクの心は誰しもが持つべきであり、それが社会の変化には必要なのだと、シュールな描写の中にしっかりメッセージを落とし込み、愛の力を見せつけてくれる。結局人が変われる瞬間は大切にしたい人が出来た時であろう。
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