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パーティで女の子に話しかけるにはのtakのレビュー・感想・評価

3.3
パンクロック好きな少年ザンが、地球にやって来た異星人の女の子エンに恋をする風変わりなラブストーリー。

すれ違っているはずの会話なのに、不思議な嚙み合い方をして、微妙な意思疎通と理解で物語が進行するのが妙に面白い。異星人側が社会や体制について話しているのが、主人公たちや周囲の人々が自分たちが傾倒するパンクロック的な反体制の切り口で理解してしまう。これはパンクロックだからこそ成立できた不思議なファンタジー。アメリカのロックシンガーだと誤解された彼女が、廃屋の秘密クラブみたいなライブ会場で、"Eat Me Alive"と歌う場面は圧巻。

誤った相互理解でありながらも、保護者である親との関係や人と人のつながりを次第に良いものだと感じていく様子が素晴らしい。青春ファンタジーとしても面白いが、異文化遭遇のスリリングなドラマとしても楽しい作品だ。SFとしてはチープなのだが、異星人の種族を表現した奇抜なファッションとパワフルな音楽、そしてエル・ファニングのじっと見つめる視線はこの映画で心に残るポイント。
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