叡福寺清子

パーティで女の子に話しかけるにはの叡福寺清子のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

エレ・ファニングちゃんのロリ・キュートさに魂抜かれた作品でした.こんばんわ三遊亭呼延灼です.
そのエレ・ファニちゃんの外の人ザンちゃんの正体であるコロニー人の奇抜なファッションと文化には考えさせられます.恐らく前回の地球訪問時はヒッピーピープルのフリーセックス(羨まけしからん!)のサイケ全盛時代だったのかしらね.屋敷の装飾は完全にサイケで私の脳みそもファンカデリックになりました(意味不明じゃ).しかし今はパンクの時代!ゴッド・ブレス・ザ・クイーンだぜ!!Yeah!!!なのです.
ではなぜパンクの時代の物語だったのでしょう.パンク・ムーブメントとは全ての権威をぶっ壊して真っ平らにして個人主義の社会を目指した運動と理解しております.単純に言うと反体制.
一方のコロニーの人々のお話.ザンちゃんは妊娠した事が分かって,究極の二択を迫られます.地球に残ってコロニー人としての伝統を捨て去って子供も諦めるか,伝統を破壊するために伝統に則ってコロニー人と共に旅立つか.結局彼女は後者を選択しましたが,似たような話が物語の前半に登場します.クラッシュ(だったと思うのですが違ってたらごめんなさい)が大手レーベルからレコードを出すことをエン君達が批判しました.つまりレコード会社という伝統に則って伝統を破壊する道をクラッシュが選んだ事を非難したわけです.もちろんエン君がザンちゃんを非難したわけではありませんが.では今,クラッシュを聴いた時に真っ先に思い浮かべる感想は「懐かしいぃぃ」であります.残念ながらそれは伝統である事の証左でして,だいたい「いつかは俺達も過去の遺物になって懐かしがられてる」という認識が当時のパンク・ロッカーにあったのでしょうか.伝統になってしまったパンク・ムーブメントは目的からすれば失敗なわけですが,その後のロッケンロールに与えた影響を考えると無駄ではありませんでした.
伝統を無事破壊することができたザンちゃんは子孫をエン君の元に送ることができました.それはザンちゃんの勝利だと言えます.一方のエン君も少年時代から温めていたキャラを形にすることに成功したました.もしかしたら,二人がまた顔を合わせる日がくるかもしれません.その時二人が聴く音楽ってなんなんでしょうね.アデルとかだったら腹抱えて笑っちゃいます.