さうすぽー

無限の住人のさうすぽーのレビュー・感想・評価

無限の住人(2017年製作の映画)
2.2
自己満足点 43点

(以前、他のサイトでアップした感想を載せています。)

自分は三池崇史の「十三人の刺客」が大好きです。なので、この映画の予告編を観て十三人の刺客を彷彿とさせられる要素を感じたので期待して観に行きました。

結果、言うほど悪くは無いけど微妙でした...


ヒロインを演じた杉咲花は芯が強いけど弱い一面がある女子を熱演していて良かったです。
主演の木村拓哉も台詞回しは微妙ながらも侍の格好が様になっていて存在感もありました。
ちなみに木村拓哉が結構やられてる様はスターだからか結構観ててキツかったです。

ストーリー展開は、冒頭のモノクロで描かれる壮絶なアクションは非常に良かったです。主人公が味わってる地獄がスクリーン越しに伝わってきました。

ただ、一番良くて熱が上がったのはその冒頭くらいでその後は熱がどんどん下がっていきました。

杉咲花の天敵である福士蒼汰の部下が次々と木村拓哉と杉咲花に襲ってきて、敵キャラもそれぞれキャラが立っているのですが、戦闘シーンが短すぎる上に敵キャラの描写が薄いために、そんなに感情的になれないまま話が進んでいきます。
なので、最初は観れても後半になると飽きてきます。

同じ監督の時代劇、十三人の刺客は敵との対決に策を練ったりした後に終盤に壮絶なバトルを繰り広げていたのでバランスが良かったです。
「無限の住人」は敵がトントン拍子に出てくる上に短いので面白さがあまり無いです。

あともうひとつ。
福士蒼汰演じる悪役がイマイチでした。
福士蒼汰の台詞回しが微妙なのもありますが、キャラクターの描きかたも結構微妙です。
「十三人の刺客」では稲垣吾郎が冒頭でとことん胸糞悪い事をしてるので、ラストのバトルが熱くなります。
「無限の住人」の福士蒼汰は単に杉咲花の親を殺しただけで、敵にも裏切られてるし絶対的な悪役感がありませんでした。

終盤の300人との殺陣は宣伝でも推されてましたが、何故か冒頭に比べると印象に残りませんでした。

うーん、色々と十三人の刺客に劣ってしまってる部分が多くて面白いと思えませんでした。