麻菜

ジョン・F・ドノヴァンの死と生の麻菜のレビュー・感想・評価

4.8
ドランが8歳のとき、タイタニックに出演していたディカプリオにファンレターを書いたという、自身の経験から着想を得た作品
わたしも6歳のときディカプリオに恋をしてドランと同じように手紙を書いたけれど、好きな人がいるとママにバレるのが恥ずかしくて結局出せなかったな
僕はこの瞬間のために生まれてきた!と映画を観て叫ぶシーン、最高すぎて涙が出そうになった
こんな瞬間が、わたしたちみんなにあったよね
お気に入りは、亡きリヴァーフェニックスに捧げられたオマージュ
バイクに跨った金髪と黒髪の青年2人の姿はまさに、マイプライベートアイダホのリヴァーとキアヌだった
完璧な劇伴のひとつに、フローレンスアンドザマシーンによるスタンドバイミーのカバーまで
労働炭鉱者みたいな男が着るプラダが一番好き
今作も、ドランのリヴァー愛が作品の随所に散りばめられていたな
そして、ドランがデビューから一貫して描き続けてきた母と息子というテーマ
プレミア上映後に出てきたレビューは酷評一色で、ドランのキャリアワースト作品とまで言われていた
ドランは自分にとって重要な題材を取り上げるが、自分以外の人間がそれらを楽しみ、理解することができるかという問題にはほとんど注意を払わないのだ、と
自分が選択しなかった道では、全てが可能に思える
だが、彼の生きたどの人生もが真実である
わたしは今までもこれからも、ドランの感性、映画を愛している
麻菜

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