まるかいてちょんこ

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のまるかいてちょんこのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

惹かれるヴィジュアルと題名

ジョンじゃなくてドノヴァンって言いたい
ヴァンっていいよなぁ

予告編を観た時から
観たい観たい観たいと思っていた作品

俳優皆さん瞳が綺麗で
その瞳と表情で感情を演技されていて
劇中すっかりと魅了された

特に少年のルパートには釘付け
母親との言い争いシーンには
今まで内に秘めていた
怒りとか哀しみを
ブワァーッと吐き出し演技する姿に涙した

好きなモノって
理解して欲しいとは思っていないけど
否定はしないでほしい
ましてや取り上げるなんて以ての外

音楽もそのシーンに合った
センスの良さで格好良かった
今でも頭で鳴り響いて離れない

この作品を観て思ったのは

友愛/恋愛/家族愛

この3つの愛情って
自分自身を大切に偽らずに生きることで
育まれるんじゃないかなということ
そして相手も大切に出来るんだなということ

主人公たちと立場は全く違くとも
環境や心情については共感することが多々あった

社会に出て振り返ると
ちっぽけなゴミみたいな
小さなコミュニティの学生時代

学生時代の思春期って死瞬期な時期が
一瞬二瞬三瞬ほどあった
学校だけが世界だと錯覚していた
地獄だったし息苦しかった

逃げ道は家で見るテレビの中のアイドルで
その時間に浸っている時だけは
素直に息が吸えた
その時間だけが当時の私の全てだった

こう言ったらもっとこう言われるだろう
だったら言わないようにしよう
偽った自分になれば楽だな
だから自分のキモチに蓋をした
気付かないフリをした
本当のキモチはムクムクと膨れあがり
蓋を今にも押し上げそうなのに偽り続けた
もう癖になっていた

偽りで私は自分を殺していた

そんな癖とは別れたはずだったのに
ここ数年は厄介な癖がまとわりついて
疲れていた

この作品内での"偽らずに生きろ"という
ニュアンスの言葉でハッとさせられた

救われる作品がまた1つ増えた日だった