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ジョン・F・ドノヴァンの死と生のAPのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

"Mommy"しか観てない私が言うのもあれですが、今作もセンス抜群です。ふおぉ、もっとドラン監督の作品予習してたらよかった。

半分キャスト目当てなところあったけど、ナタリー・ポートマンとジェイコブくんの演技合戦は半端なかったな…。座席に張り付けられてる感覚あった、それくらい圧倒された。

まず序盤ちょっと好きすぎてやばい。
まずアバンタイトルからのクレジットが2兆点。ここ数年で一番好きかもしれん。

Adeleの"Rolling in the Deep"の力もあるとはいえ、あまりにもテンションぶち上がり要素多すぎる。
タイトルのタイミングなんか「くるぞくるぞ…きたぁぁぁぁ!!」やし、扉を開けたら大歓声、大量のファンとマスコミが出待ち。「I love you,so much」と言うファン最高、分かるよ、コミコンのときの俺だ。
さらにニューヨークを上空から、ジョンを後方から撮るカメラワーク、そしてサビでまたファンの大歓声、口を抑える方々の素晴らしい表情、こちらまで高揚する。
おまけにゲースロファンからすると彼がジョンと呼ばれているだけでも気が狂いそうになる。 とんでもないオープニングだった。
(余談だがクレジットの「Written by Xavier Dolan and Jacob Tierney」の文字を見て「ジェイコブくん!?」となったが全くの人違いということがありました)

このクレジット前にジェイコブくんがニュースでジョンの死を知るシーンがあるわけやけど、このシーンがめちゃくちゃ頭に焼き付いてた(終盤の同じシーンを観る前から)。テレビを見る顔がもう…。

というか少年ルパートがオタクすぎて最高。番組釘付けジェイコブくん、声張り上げすぎて(^^; 「ここでエンドロールだよ!ほらぁ!」って場面ほんとディープすぎる笑

こういう可愛いシーンはもちろん良いのだが辛いシーンこそジェイコブくん最大の見せ場(本当は2時間ずっと幸せであってほしいんだぞ😭)。ジョンに失望したルパート、それよりも辛かった母からのお叱り。"ジョジョ・ラビット"のローマンくんもそうだったが泣きながら喋るの反則だわ。発言もド正論すぎて知的さにも好感。

一人で旅立とうとする場面で出ましたジェイコブくんの語り、これが涙腺崩壊を招く。監督よく分かってるわ〜。

ジェイコブくんを追いかけるナタリー・ポートマン、"Stand by me"で再会。元天才子役と現天才子役の親子ハグが最強すぎた。

そもそもジェイコブくんに対して右後ろから右目を中心に捉えたショットがありましたが、あれは子どもに対する撮り方じゃないのよ笑 美しすぎる。ベット仰向けジェイコブくんが途中からカメラに目線を向けるのもダメです、子どもの撮り方じゃない(2回目)。

キット・ハリントンの撮り方も2兆点。オープニングから綺麗に撮りすぎではないですか?
スターとしての孤独・苦悩は理解できても共感まで至らなかったことが本作のスコアを大きく伸ばせなかった要因だが、ちょっと出番が少なかったのではないかな? ジェシカ・チャスティンが全カットされた完全版でより深堀されたジョンも見てみたさある。
とりあえずオカンに花束持っていく姿が可愛すぎてびっくりした💐

全体的に顔アップの構図だったおかげで、いざ引きの画にされると喪失感がドシンと伝わるな。ビールを飲もうと誘ったがウィルに断られた直後、路地でタバコを吸うジョンを引きの画で。鳥肌立ちましたね、"Mommy"の画面トリックと同様に。

映画の役の役で魔法が使えるジョンとマイケル・ガンボンが会話するシーン、魔法について若干語ってるしこれ完全にダンブルドアね。シンプルにエモかった。

ジョンの死因については説明なし(ですよね?)、一酸化炭素中毒死ではないことを祈るが(引っ込め"ミッドサマー")。

浅はかで単純な私なのでスマホ片手にアプリケーションに「文通に憧れる」って書こうとしてる。

ジョンについての具体的な話が少なめなのもルパートとの文通のみの情報だからか、となれば出番少なめも納得。むしろ終わり方的にルパート主人公やんね。

いやぁまだまだ深堀りできそうだな、余裕あればもう一回行きたい。
というかリヴァー・フェニックスうんぬん言われてるの全く知らないからまずそこら辺を調べないと。
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