モンティニーの狼男爵

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

3.6
「母と子」という一貫したテーマと自らもそうであるように「同性愛」を絡めた作品が多いグザヴィエ・ドランの最新作。

『マミー』や『たかが世界の終わり』で光の扱いに長けたエモーショナルな絵を持つ監督という印象だったが、本作ではあまり感じれずだった。。
ただ、クラブのシーンは『君の鳥はうたえる』に負けず劣らずの青、蒼、碧。すげぇ。どうやって撮ってんだと興味が湧いた。

女性陣の名演、主演のキット・ハリントンは多分初めましてだったけど光ってたなぁ。。
今にも崩れそうなひび割れた硝子のような繊細さと凶暴性があってとてつもなく印象に残った。
ジェイコブ君をたっぷり堪能できたのは『ルーム』以来だったので得した気分だ。やっぱ天才なんだなこの子は。

ただ、やっぱり自分の思うドラン節があまり聞こえなかった。好みなんだろうけど音楽もあまりハマらなかったし描写も「おぉ!ドランだ!」とはなりそびれた。盲信してたかも。過去作もっかい観てみよう。