みどり

ジョン・F・ドノヴァンの死と生のみどりのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

2020/6/2
メトロ劇場

ドラン作品は初めて。
人気俳優の死の真相とは。

ドランがタイタニックをみてディカプリオに魅了されてファンレターを書いたことから生まれたというこの作品。

輝かしい俳優の表では決して見せない素顔。母親との確執、同性愛、偏見。
今の世の中もそうだけど、テレビや雑誌のその人の一部を見て、勝手なイメージを持ちすぎな気がする。俳優だって、芸能人だって、みんな同じ人間なのに。SNSの誹謗中傷も。そういうことでなんだか気が滅入っていたときにこの作品を見れたのはタイムリーで良かった気がします。

毎度恒例の、?私のたらればとしては、やっぱり自分の拠り所、それが家族だったり友達だったり、そういう人がいて、寄りかかれていたら、結末は違ったのかも。
だけれど、ジョンがルパートと文通をするようになったことは、きっと多かれ少なかれ、ジョンには安らぎみたいなものがあったと思うなあ…

普通に考えたら、大好きな俳優にファンレターを送って文通がはじまるなんて、夢でもみてるんじゃない?ってほっぺたつねりそうになるけど、それを大きく取り上げられたくなくて、2人だけの秘密のようにしたくて黙ってたルパート、すごく素敵だと思うんだよね。

ラストのバイクにのるシーンで涙が流れました。僕は負けない、って感じで。堂々としていて、素敵だった…。

いろんな方がレビュー書いてましたが、この映画の音楽、すごくよかったです。曲もいいし、流れるタイミングも心地よかった。
そして、ルパートの幼少期を演じていたジェイコブくんが本当にお上手で、テレビ見ながら興奮して叫びまくるシーンやら、怒りで早口になるところ、涙を流すところ。魅了されてしまいました。ジェイコブくんの作品もまた見てみたいと思います。
そしてドラン作品も。見てみたい。



パラサイト見たあとに続けて観に行ったら、ラストのバイクのシーンですべて救われた気になり、よい一日となったこと、忘れません。
みどり

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