ダイセロス森本

ハンガー・ゲームのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)
4.2
なんかさあ、なんでこういうの作るの…。って最初に思った。そりゃあ、映画はぜんぶが愉快なものじゃこまるし、こういう理不尽なものだってあるのが正しいことなんだろうけれども、ここに楽しみがあるかって問われたら、私はないって答えるし、本当になにも楽しくないし、見ていて不快。せめてもの救いはジェニファー・ローレンスの役柄が本人の人柄にとても近いっていうことかしら。最初から個性ぶつけてくるけど、最後の賭けなんてめちゃくちゃ自信があるからああいうことしたんだ、っていう意地?ああいうもの、彼女自身も持っていると思う。本当に強そうで、いつでも野原駆け回ってそうな雰囲気も良い。髪色もとても良いし。

でもなんか…ヘムズワース家の弟リアムがとってもクリスに見えちゃっておばさんは泣く。置いていかれて愛してるのになんか画面の向こうで知らない胡散臭そうな男とキスしてるのを見てしまうつらさ。無理。帰ってきたときのあの表情、「待ってたよ」って顔だけど、たくさんの思いがあったんだろうなあ。

どういう終わり方すんだろ、まあ絶対ジェニファー・ローレンスは帰ってくるでしょ。って感じでたしかにそう(お決まりだしネタバレでもないよね?)だけど、ルールを簡単に変更する観客たちがむかつくなあ。

大作なのに大作見た感じがしないスリルや早さがあったのは良かった。素敵な作品。