結末がとても綺麗な作品。
まず何となくだけれどこれ系の話の結末って結局は似たり寄ったりした形になっちゃう物が多い中で今作はそうでは無かったというのがとても良かった。
開始から若返るまでの尺の使い方も長すぎず短か過ぎずでいい感じだなと思った。
美味い具合に近所から煙たがられてて子供ともあんま上手くいってないお婆ちゃん感が出ておりとてもリアルだった。
いざ若返ってからの流れもほぼほぼ退屈することなく見れたし、何より歌っている最中で主人公であるせっちゃんが昔苦労した時の映像が流れているのも良かった。
そして何より上でも書いたが結末へと続く流れがとても美しい物となっており素晴らしかった。
せっちゃんは多少娘に恩着せがましい所はあるけれどそれはせっちゃんなりのユーモアなんだと思うしそれは娘を愛おしく思ってることの何よりの証なのではないかなと思った。
だからこそ娘には苦労したとは言っても具体的な内容は殆ど伝えなかったんだと思うし、同時に娘もせっちゃんの過去を知りそのこと実感したんだと思う。
じゃなかったらいくら何でもあの状況で自分の人生を生きて欲しいなんて言えないよなと思った。
それにせっちゃん自身も自分の人生以上に娘が大切なんだということはずっと昔から分かっていたはず。
加えてそれが分かっていたからこそ今日まで生きてこられたんだろうなとも思った。
だってそうでなかったらとっくの昔にせっちゃんの娘は死んでいた筈だから。。
こんな風にラストシーンは本当にそれぞれがそれぞれのことを思いやった答えを出すというこれ系の作品ではあまり見たことがないラストとなっていた。
その為そうなるのか…と予想の斜め上をいく展開に驚かされたし私の中でこの作品への評価が一気に上がっていった。
全体的に面白いし所々でウケるシーンが結構あるのでクリップしている方には是非見てほしい作品だった。
