侯孝賢監督作品。
初期の侯孝賢のテーマや作家性が観やすい形で集約されている傑作だった。
田舎から都会へ、出会いと別れ、少年から大人へ、という様々なイニシエーションを丁寧かつ繊細に描いている。そして後期の侯孝賢のようなとがった演出はあまりないので、芸術映画慣れしていない人でも、純粋に切ない青春映画として楽しめる映画になっている。
ただ、侯孝賢らしい静謐な演出はまだまだ完成していない印象で、一般的な演出と侯孝賢らしい演出のハイブリッドが妙に心地よくもあるし、不思議な感じもする。
侯孝賢本人もチリチリヘアーで登場。
侯孝賢のその後の布石も垣間見えるファンにはたまらない一本。
ところで「憂鬱な楽園」をU-NEXTで観ようとしたら、とんでもない低画質だったので、観るのを途中でやめてしまいました。またいずれDVDをレンタル等して、鑑賞し、レビューも投稿したいと思います。たいして画質に大差ないかもしれませんが。
もしDVDの画質の程度を知っている方がいらっしゃったら教えていただけるとありがたいです。