ストーリーはとってもシンプルで、サクサクとテンポがよくて見やすいスリラー。だけど、現実を反映している点もあり、ただの娯楽作品と思ったらいけない気がした。国境、というものが私にはあまりピンとこない。国と国とのラインは海や川や山や砂漠。鉄条網の柵を潜り抜けるようには、簡単には越えられないものだな。（当然だけど）
この映画では恐ろしい犬が登場する。恐ろしいけど、飼い主にはものすごく従順で忠実。そしてその飼い主も、やってることはものすごく非道で非情なことなのに、その犬には愛情深い。この犬と飼い主の関係が妙に面白かった。
犬がひどい目に合うシーンがあり、恐ろしい犬だったけど、こんな目に合うのは違う、犬には罪はないのだと思った。それと、そのシーンは作りものめいていたけど、リアルで生々しいよりもよかった。こんなシーンがリアルだったら耐えられないもんね。
しかし、ここまでしてアメリカに行きたいって、メキシコってどんな国？と思ってしまう。日本は平和だなと、改めて…。
