とても新鮮でした。
原作は未読ですが原語をメインに据えてSFが作れるんですね!ヘプタポッドの文字良いです。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。
波紋のような音楽と瑞々しい映像、なかなかの癒し系SFでした。
突如現れた巨大な物体、巨大なバカウケ?巨大な米粒?とにかく現実を超えたものが確かにそこに存在する、もう圧倒的に存在してしまうのだから目の前にすると人は想像力を総動員しなければならない感覚。
最初に予告を見た時からまるで“ピレネーの城”じゃないかと思いました。
重層的で色々なものを感じれる作品だったと思います。
コミュニケーションの難しさと大事さ。自分の考えを正確に伝えるにはちゃんと相手を知ろうとすることだと、普段自分に都合よく省きまくってしまっている当たり前なことを丁寧に描かれてました。
そして徐々に浮かび上がってくるこの作品のテーマとSF的な設定が一致している気持ち良さ、いや心地よさでしょうか。
序盤に日常が一変するというとても重要なワクワク感も上手く描かれてました、正直その良さが後々トーンダウンする作品も少なくない中で、この映画はそんなこともなく思わぬ方向に上がっていき最後には意外なほど素直な良い余韻が残りました。
今後も年齢を積み重ねて観ていけるSF映画ではないでしょうか。