ぐっない

メッセージのぐっないのネタバレレビュー・内容・結末

メッセージ(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

本当に困った。この映画の2時間が、なにかを変えた気がして、本当に困ってしまった。

すごく難しい映画だった、私にとって。でも、見終わって考えてみれば、この映画が言わんとしていたことは至極シンプルで、なんだろう、1番しっくりきたのは、''愛しい''という言葉かなあ。
私は最近ずっと、忘れたいって思ってた、前までは、思い出があるだけ良いと思っていたけど、そんなものはいらない、思い出なんていらないと思うようになった。色々な言葉や表情や場所や感情、思い出しても苦しいだけだから、いらない、全部忘れて、無かったことにしていいと。そんな私には、すごく、すごく愛しい映画だった。

忘れるということは、無かったことにするということは、私の今も、未来も、真っ白にすることなんだと気づく。彼女は、辛い思いをしないということよりも、イアンとハンナとの思い出を作るということを選んだ。イアンと結婚すること、子供を作ること、子供の成長を見守ること、その線の中の1つ1つの点を紡いでいくことを選んだ。何も無い、0というのが、1番辛いのだと知っているから。

時間があってよかったと思った。未来が分からなくてよかったと思った。過去と未来、前と後ろ、嬉しいと悲しい、笑顔と涙、全部、あってよかったと思った。私の人生に、始まりと終わりがあるのは幸せだ。


色々と調べるうちに、言語や文字について学びたくなった。youtubeの特典映像を見て、やっぱり私は、映画を作る仕事がしたいなあと思った。でもやっぱり、本を書く仕事もしたい、ああ困るなあ。賢いっていいなあ、もっと賢くなりたい。知りたいこともやりたいこともたくさんある。私には''今まで''も''これから''もあって、''これから''は私が作っていくから、もうなんでもできるじゃん、幸せだなあ。
ぐっない

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