ネタバレ気味です。
何の説明も入れず回り道もせずグイグイ進む序盤の展開が特にイイ。ファーストコンタクトのシーンはセンスオブワンダー炸裂で、やっぱSF映画っていいな！と言う気分になる。北海道をわざわざ最初にアナウンスするのは『コンタクト』へのオマージュでしょうか。
考え抜かれたアングルやライティングによるキメキメのショットの連続、美しい自然描写とその色彩感覚、印象的な劇伴や巧みな音効など、ここを経由して『ブレラン2049』へ辿り着くのか〜と今更ながら感心しました。これもまた劇場で観るべきだったと激しく後悔。そんなに制作費が掛かってなさそうなのも好感度高し。スケールがデカいんだか小さいんだか。
ただ物語や設定への不満は少なくなくて、いきなり人んちへ押し掛けて来て身元も明かさず、じぃーっと宙に浮いたままダンマリって面倒くさ過ぎませんかこの異星人。圧倒的な科学力・技術力があるはずなのに回りくどい事この上ない。あとやっぱり時間の概念についてタイムパラドックスの問題が引っ掛かってどうしても素直に受け入れられない。更にルイーズに何故その能力があったのか、なぜ彼女が選ばれし者だったのか、その辺もよく分からず。もしも未来の記憶なんてあったら夢も希望も無いでしょ、って私なんかは思ってしまう。
3,000年後に地球人とこのエイリアンの間に何が起こるんだろう？
