じゅん16g

メッセージのじゅん16gのレビュー・感想・評価

メッセージ(2016年製作の映画)
3.5
突如として世界中に現れた12隻の宇宙船。各国がそれぞれコンタクトを取る中、言語学者のルイーズらはアメリカの政府からの要請を受け『彼ら』の言語の解読に挑む。
国家間で情報の共有を取っていたが、情勢が変わり各々独自の対応を取り始め…といった話。

“思考は話す言語で形成される”
まさにこれに尽きる。生まれや育った場所、使う言葉で考え方や物の見方が変わってくるという仮説。

非常に哲学的で難解な作品だった。解説しているブログなど読んでようやく少し理解できた。
作品の流れの中に時折入り込んでくるイメージがややこしい。時系列が入り乱れた映画などもあるが、そういった作品のどれとも違う。
冒頭からチラホラとヒントは出ていたが、中盤以降まで気付きもしなかった。
主人公がイメージの中で時折見せる哀しげな表情など…その理由がわかると泣けてしまう。
時間は流れるのではなく、あるものだと。

ド派手などんぱちが起きる侵略映画ではないと思っていたけれど、こういった作品だとも思いもしなかった。
少し時間を置いて、記憶が曖昧になった頃にもう一度観てみたい。