がっつり宇宙云々なSFだとばかり思っていたら、蛸さんと禅問答する映画だった。澄んだ綺麗な空気を摂取して、精神が洗われたみたいな、なんかそんな気持ち。
思考は、話す言語によって確かに影響されると思っている。人に個性があるように、言語にも個性があって、誰にだってベストマッチな言語というのが必ず一つはある。自分を例にとっても、私と日本語は完全なアンマッチで、そのせいで生じたいくつもの不具合を調整するのに何年かかったとおもってんだコノヤローである。
母国語は人格の形成にも関わる要素の1つなので、母国語を自分の意志で選択できないことは親を選べないことよりも気に食わない。あと百年もあればそこらへんどうにか出来るような世の中になっててくれないかしらと真面目に願ってる。
見終わってからずっと、これはどういう仕組みなのかと考えててすごく楽しい。新しい概念について考えるとき、普段使ってない脳みそがフル回転する感覚は最高。それにしても色んな解釈を許容してくれる、懐が深い概念だよねえ。
最後にエイミー・アダムスが迫られた選択。あんなん困るわ。私なら一体どうするんだろう。
