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アントマン&ワスプのblacknessfallのレビュー・感想・評価

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)
4.6
予想以上におもしろかった🐜✨
マーベルはアイアンマンの頃から陽性な空気、ユーモアを積極的に導入してた。それがガーディアンズ・オブ・ギャラクシーで上限値が上がってマイティー・ソー バトルロイヤルでシモとグロさえセーブすれば何やってもOKになった感があった。これはその土壌と風土にいい意味で胡座をかいてヒーロー話よりラヴコメ、ヒューマンコメディーに思い切り舵を切ったことで誕生した快作!

なんか所々マーベル映画じゃなくなるんだよ。意思の齟齬を機点に実にすっとぼけて面白おかしい会話がググッと顔だして映画を乗っ取る笑
このおもしろ会話パートの空気感はもはやマーベルじゃないんだよ。
じゃあ、何かっつーともろにジャド・アパトー関連のコメディ映画のグルーヴ笑
今回、劇場で1番笑いを取ってたマイケル・ペーニャはコメディに定評あるし、主演のポール・ラッドなんかアパトー系のコメディ出てる。所謂アパトーギャングの一員だから、このアパトーっぽいギャグ演出にバチッとハマってた。
脚本にラッドもクレジットされてたし、このアパトー感は狙って出してるんだと思う😀
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーやマイティー・ソー バトルロイヤルとは違ったカラーの笑いを導入してマーベルの基本陽性路線をより豊かにしたてのがこの映画の最大の功績だと思う。

とは言えマーベル映画は監督の作家性や俳優の個別性よりマーベル性に何よりも重くウエイト置いてて、尚且つそれのコントロールが超厳格。なのでマーベルの提示するヒーロー性は確実に保持されてる。
だから、おもしろいし不満はないんだけど、逸脱や誰かの過度な思い入れが爆発したアンバランスな傑作、バートンのバットマン・リターンズみたいなもんが生まれる予知がないんだと思うと、自分の深いとこの映画観とは実は相容れないんだな、とか思ってほんのり複雑な気持ちにもなった。

まあ、でも、マーベル、どれも良くできてるし、マンガの連載方式で必ず引きを残すから気になって見続けてるし笑 気づいたらけっこうなマーベル好きになっちゃってんだよなぁ😬💦
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