10円様

アントマン&ワスプの10円様のレビュー・感想・評価

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)
3.9
「インフィニティウォー」の絶望感がまだ残る今。今作を観てどの様な感情になるのか不安でした。果たして「アントマン&ワスプ」は来年始まるアベンジャーズ完結への序章となるのか、または骨休め的な位置付けなのか。
どことなく硬派な印象を受けるフェーズ3に置いてアントマンはあらゆる面でその路線から外れています。スケールの差、世界観の差、何よりキャラクターのノリ。その持ち味を前作「アントマン」から継続しつつ「アベンジャーズ 」完結編への要になれるのか…今更こじんまりやられてもなぁ〜なんて思っていましたが、杞憂でした!というかそんな事思っていた自分がバカ野郎です。これは希望への序章です。

まずスケールは決して小さくない。銀河というあまりにも大きすぎる舞台に対し量子世界というあまりにも小さすぎる世界。未知なるが故の巨大さというのがありました。前作ではあまり描かれなかった量子世界で、アントマンのテーマの一つである家族愛を丁寧に綴ってくれました。逆に言えばこれを描いた事でこの映画は完結してしまった…とも受けなくもないですが 汗💦

戦闘は前作同様にとてもユニークでした。サイズを自由自在に変えながら敵を翻弄するスタイル。しかも今回はワスプが飛ぶ!ブラスターを駆使する!更にはパワーまであるというチート仕様です。映像のスピード感とパワー感が充分に堪能できます。反面主役のアントマンの影が薄くなっている気がしまして…きちんと締めてはくれますが何か軽い😅あと敵が弱い…

キャラクターの魅力は健在!泥棒仲間の3人やウー捜査官。画面に映ると急に緊張感がなくなりますね☺️シリアスな場面であえて挿入する確信犯的なギャグノリがその後に続くシーンにひと味加えてくれます。これがアントマンの魅力!今作でマイケルペーニャのファンになった方も多いのではないでしょうか?しかしこの方程式がアベンジャーズ に通用はしないでしょうね…

【ネタバレ】









ラスト、あのトラウマが蘇ります😢今作でも主要キャラが灰と化すシーンがあり、やはりあれは嘘じゃなかった…と落胆します…まあ予想、というか期待はしていたのですがね…

しかし今作を観たあと量子力学というものを少しだけ調べてみました。勿論意味なんてサッパリなのですが、ひとつ気になったのが逆因果という理論です。過去にした事が未来に繋がることを因果と言いますが、その逆らしいです。何でも量子というのは観測者が観測を開始した時点から観測前の状態が決まるという…しかも観測者によって状態は多岐に渡るのだそうな。ではアベンジャーズ の世界を量子力学の世界に置き換えた時、観測者となった人物が1人思い浮かびます。数万の未来を観て最良の選択をしたあの方です。この理論からすると彼の存在が過去に影響を与える。そして量子力学の世界をアベンジャーズに持ち込めるのはアントマンしかいない。無学な人間の考察ですが、今作が希望であると感じたのはここにあります…
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