Jun55

リメンバー・ミーのJun55のレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
4.5
ピクサーの最新作。
ストーリー性、アニメーション、音楽、全てが素晴らしかった。
ピクサーの素晴らしいところは、普遍性、誰しもが共有できるテーマを使って感動をもたらすこと。そして、舞台設定など常に新しい分野へチャレンジしていくこと(飽きがない)。
今回もその期待に見事に応えてくれた。

ストーリー性も素晴らしい。
夢を追い続けることの大切さがベースにあるので、若い人は勿論、大人でもその大切に改めて気付かされる。勧善懲悪、家族愛、動物愛など盛り沢山。
ストーリーの展開もピクサーらしいというか、予想外の展開が待っている。そして最後は感動の嵐。映画館では最後の10分間、多くのすすり泣きが聞こえてきた。(自分も含め、、、)

今回の舞台はメキシコ。特に「死者の日」がモチーフになっているので、その意味を理解しておく必要があるのかもしれない。
でも、これは日本のお盆だったり、ハロウインにも通じる考え方なので、ここにも普遍性が通っている。
この文脈で、この映画で触れられているテーマの一つが生と死。ピクサーでは新鮮なテーマかもしれない。
これが意外と重たいテーマで、映画を観た後もその意味を考えたりしている。大人が楽しめる一つの要素なのかもしれない。

アメリカには多くのメキシコ系アメリカ人が住んでいる。一方、トランプから不当に卑しめられている政治情勢もあり、その意味でも、このタイミングでメキシコをテーマする意義があるのだと思う。メキシコ文化の持つ素晴らしさ、特に「死者の日」を通じて訴えかける家族愛や他人を思いやる気持ち。アメリカで失いかけている何か。
ディズニーがそれを意識しているのか定かではないが。
Jun55

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