このレビューはネタバレを含みます
丁度お彼岸で3日前に祖父の墓参りに行ったばかりなので物凄くタイムリーな内容だった。メキシコと日本の死生観はかなり似たものがある。
脚本、演出共に完璧とは言えないけど信じられないくらい泣いた。
「人から忘れられると死者の国からも消えてしまう」
「死者の日にあの世からこの世へ渡れるのはこの世の人に祀られている魂だけ」
設定が素晴らしい。「クボ」や「この世界の片隅に」などあらゆる作品で語られてきた「人は死んでも、その一部は他の人の中で生き続ける」というテーマだけでなく、「人は忘れ去られた時に真の意味で死ぬ」というその先のテーマまでをも物語に盛り込んでいる。しかもただ盛り込むだけでなく物語をより面白くする設定として機能させてる。子供から大人まで深い感動を与える作品を作り続けるピクサーはやっぱり只者じゃない…
死者の国の世界観も新鮮だしキャラクター達も魅力的に描かれていた。
ただご都合主義的な展開や突っ込みどころも多く、またあからさまに「ここで泣いてくださいね〜」みたいな演出には少し引っかかったので一回目観た印象では傑作とまでは思えなかった。ラストシーンとか泣きじゃくってしまったけど。
設定が素晴らしいだけになんかおしい作品。
タイトルは「リメンバー・ミー」で正解な気がする。"coco"だと直接的過ぎるかな笑