タカシ

リメンバー・ミーのタカシのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
4.9
『レビュー400本目です。ありがとうございます』


号泣です。いやもう「うおおぉぉおんっ!」と声上げて泣きそうになりました。
ホロッて来ることはあるんですけど、ここまで来たのは久しぶりです。

メキシコにおける「死者の日」を題材に、というのなら、日本のお盆を題材にしてもよくない?とかちらっと思いましたけどね。

前半で主人公のおかれた状況や家族の様子、中盤で「死者は生者の記憶によって存在し続ける」「死者の二度目の死」「生者が死者の国で夜明けを迎えると死ぬ」というルールをテキパキと説明し、ひとしきり死者の国の様子を見せた後、物語を大きく転換させ、クライマックスの冒険に持っていく。
なんなのこのソツのなさ。

映像の美しさが桁違いで、死者の国のきらびやかな様子、「死者の日」に飾るというマリーゴールドの花びら、アレブリヘ、というメキシコの民芸品を模した聖霊的動物など極彩色に彩られた映像。それだけでなく普通の映像まで、気を使った照明の当たり具合とかまで感じられて、CGの映像もまた一歩進化したという感じ。

家族の中で否定され続けた音楽が家族の絆を繋げるという、書いていて本当にベタなんだけど、力強いテーマが本当に泣かせるんだよねえ。

主人公が『あちら』へ行って、試練を経て成長し『こちら』へ帰って来る、というのは、「トイ・ストーリー」を挙げるまでもなくピクサー社の王道であり、物語の王道。
もしかしたらここ最近のディズニーアニメってみんなこんなか?

それだけにピクサー社を支えてきた、本作でも製作総指揮にクレジットされているジョン・ラセターが、先のハリウッドのセクハラ問題の余波でゴタゴタしているのは残念ではあるが仕方のないこと。
これからのピクサー/ディズニーに注目です。

今のところ「スリービルボード」を抜いて今年の暫定ベストワン。
劇場(2D吹替版)にて。18.03.30
2018#035
タカシ

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