てるる

リメンバー・ミーのてるるのネタバレレビュー・内容・結末

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

本編上映前の「アナ雪」短編のおかげでテンションは下がっていたものの、さすがピクサー。
最初から最後まで飽きなかった。

「死者の日」という習慣はこれまで数々の映画で出てきたけど、ほとんどがホラー映画だったので不気味な印象しか無かった。
でもこの映画を観ると「死者の日」って日本のお盆みたいな風習なんだと気付く。
いやむしろお墓の前で飲み食いしたり、歌い踊ったりと僕の地元の先祖崇拝の風習に近い。

そして死の国が予想に反してきらびやかで賑々しくて、ホントにこんなんだったら死ぬのも悪くないな?と思ってしまう。

でも勿論死後の世界は誰もが楽しい訳じゃなくて、それなりに厳しい面もあって。
遺影が飾られてないと現世に渡れないとか、人々の記憶から忘れ去られると死者の世界からも存在出来なくなるとか。

昔「うしおととら」というマンガが好きで、その中で主人公が皆の記憶から忘れ去られるっていうエピソードがあって凄く怖かったのを覚えてる。

生きていても死んでからも、誰も思い出してくれないってこんなにも哀しいことなんだっていうことを改めて思い出させてくれた。

仕事が忙しかったりでなかなかお盆に実家に帰れることが無いけど、帰った時にはちゃんとお墓参りしてご先祖様に手を合わせようって思わせてくれた。

そして意外にも人間の恐ろしさを描いたりもしてて、いつものディズニーよりも人間臭さを感じられたのも良かった。
子供よりも大人のほうが楽しめるんじゃないかな。

ただ、もうミゲルとヘクターがデラクルスに会いにコンビを組んだ時点で「あれ、これでデラクルスが父親な訳ないよな?てことはヘクターが父親だよな?」って気付いてしまったのが残念。
これは完全に映画を観すぎな弊害です。
プラス事前のアナ雪のおかげでテンション下がりすぎて集中出来てなかったというのもあるけど。

それにしてもヘクターの顔が途中からケヴィン・ベーコンに見えてきて笑ってしもた。
これでホントにベーコンが声やってたら笑えるのに…と思ってエンドロールで確認したらガエル・ガルシア・ベルナル?!
メキシコが誇るイケメン俳優が三枚目役やってたのでビックリ。

やはり作品自体は相変わらず良質で観て良かった。
それだけにやはりアナ雪は余計過ぎた。
あれが無ければもっと楽しめたかもしれないと思うと余計に残念な気持ちになる。
それで調べてみたら、本国アメリカではアナ雪上映を途中で止めてしまったらしい。
ディズニーは期間限定でしたとか言い訳かましてるらしいけど、SNSとかで批判が多かったからじゃないかっていう専らの噂。
良かった僕だけじゃ無かったんだなと少しもやもやが収まった。
てるる

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